世は「スピリチュアル」花盛りである。もちろん、そんなものにまったく興味もなく生活しているひとも多くいるとは思うが、そんな方々でも、「マヤ暦」がどうの、「アセンション」がどうのといった話を、いちどくらいは耳にしたことがあるのではないだろうか?それに加え、
生きるとはなにか?
死んだらどうなるのか?
というような問いを、まったく考えずに暮らすのは案外難しい。するとそこに、スピリチュアルの世界が待っている。
そんななかにあって、世のなかには、そのようなスピリチュアルなことをいろいろ語るひとが、数多く存在している。テレビなどのメディアに出るひともいる。宗教を興すひともいる。そこまで目立たなくても、ネット上で、巨大なスピリチュアルブログなどを運営し、「知識・教え」を伝達しているひともいる。
ここに七色の球体があるとしよう。それを「真実」と呼ぶ。すると「真実」はひとつなのだが、見かたによってそこには無数の多様性(バリエーション)が生まれる。それはそれでいい。だからこそ、世界はその趣を深め、その「謎」が、私たちを突き動かす。だから、あるひとの出した「答え」はそれだけで、少なくともある程度は、尊重されるべきものだ。
だが、現状の「スピリチュアル」の世界はそうではない。いかに自分が「真実」を知っているか、ということを競っているように見える。そこでは、複数の答えは共存し得ない。「正解」と「不正解」があるだけである。そして、多くの方々に信じられ、より「正解」だと認めてもらいやすいように、そこには一定の「傾向」が生まれる。
そのひとつが、
「光=善=浄=真=神」
と
「闇=邪悪=穢れ=偽=魔」
という構図である。「=」が言い過ぎであれば、「限りなく近い」と言ってもいい。わかりやすいように前者を「光グループ」、後者を「闇グループ」と呼ぼう。そして不思議なことに、この構図に異を唱えるひとはほとんどいない。いるとしても、たいてい
私は光グループ側だ。そして敵対する相手方が、闇グループなのだ
というくらいでしかない。
つまりこれではやはり双方が自分の正しさを主張しているだけで、上の構図そのものを疑問視し、再検討する動きとまでは言えない。もしそんなことをすれば、自分に「闇グループ」のレッテルが貼られるだけだからだ。
そしてこうも言われる。
闇グループは「光グループを引き立てる、かりそめの下位グループ」であり、いずれは光グルーブに「統合」される。そしてそのとき、真の平和が訪れるのだ
と。
しかし、私はそうは思わない。「闇」はそれだけで価値があるものである。「闇」は「邪悪」ではない。闇は穢れてはいない。闇は光と同じくらい、あるいはそれ以上に、重要なものである。
こう言っただけで、私を「悪魔崇拝者」などと呼ぶひとがいたら、少し考えてみてほしい。それは、上記の構図に沿って考えているからそうなる。ここまで来たらはっきりしてきたと思うが、私は「闇」の立場から、考え、ものを言っている。しかしこれは、私が邪悪でありたいと言っているのとは異なる。ここが、私の主張のひとつの肝である。
このようなことを、私の立場からこの場で少しずつ伝えていきたいのだが、私のこのような考えかたは、私の経験から来ている。というのも私は、霊媒師(シャーマン)なのだ。いよいよ怪しくなってきただろうか。しかし、私は言いたい。
闇は、あらゆるものを内包している。目が慣れるまでは時間がかかるが、そこでさらに眼を凝らせば、多くのものが見えてくるのだ
と。
ただだからと言って、一緒にそれを見たいというひとが、今いったいどれほどいるのかはわからない。やはり現状では、光のほうが圧倒的に人気だからだ。しかしそれでも、あなたが興味を持ってくださったなら、私は心から、あなたを歓迎したい。ようこそ、闇の向こう側へ。

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ありがとう。応援します。
螢さん、ようこそ、闇の向こう側へ。
私のひととなりを知りながら、霊媒師としての側面も受け入れたうえで関わってくれるあなたは、私にとってとても貴重な存在です。
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どうぞよろしくお願いします。