こうしてほしいと思うことは、あなたがやるしかない

あなたは、どんな世界を望んでいるだろうか?戦争のない世界、飢餓のない世界、国境のない世界……。いつの時代もひとびとの心のなかには、それぞれの「理想郷」(楽園)が存在してきた。しかし、私たちが今生きている世界は、それとはかけ離れている。どうしたら、それを理想に近づけることができるのだろうか?

この問いに対するひとつの答えとして、

想像してごらん(Imagine)

と言ったのはジョン・レノンだった。「想像する」ということは、自分の行き先を定めるということだ。そしてそれを「実現」するためには、行動が必要となる。私たちは行動するために、想像するのである。逆に言えば、想像していた通りに、行動しているのである。だから、「想像」と「行動」と「創造」はすべてが深く結びついている。

己の欲せざる所は人に施す勿れ。(己所不欲。勿施於人)

という言葉はよく知られている。私の師はこれを踏まえて、

こうしてほしいと思うことは、自分でやるしかない

とよく言っていた。その意を深く知ろうと問うと、師は、

他者は他者の想いのなかで生きているから、外から思い通りに動かすことは決してできない。だから、こうしてほしいと思うことは、自分でやるしかないんだ。もっと思いやりを持って接してほしいと思うなら自分が思いやりを持つひとになるしかない。誰かにあのひとを助けてほしいと思うなら、自分で助けに行くしかないんだよ。もちろん、できることには限りはあるけれど、自分にできることで、自分から動かなければ、誰も動くことはない。声をあげて誰かに助けを求めることだって、立派な行動のひとつだ。そこから、他者も動き始め、世界が変わる

と言った。その言葉は私の腑に深く落ちた。

私がなぜこの『闇の向こう側』を書き続けているのか。それは「霊存在」というものと「ひと」との関係を見つめなおし、理解する一助になればという想いからだ。私がなにも知らない状態から、霊媒(シャーマン)としての自分を受け入れ、生きてこられたのは、それを支えてくれた先人の方々がいたからだ。しかし、まだまだ霊とひととの間には様々な誤解があるうえ、シャーマンであるひともその周りの方々もそれを受け入れられず、病院に送られて大量の薬を飲まされ、ひどい場合には精神が崩壊したりすることさえある。

私はこんな状態をなんとかしてほしいと思った。しかし他の方々は、他の想念と経験のなかで生きているので、霊存在をどのように捉えるかがまちまちであるうえ、明らかに誤解や恐怖や嫌悪感を増大させるような情報を、「絶対の真実」だとして懸命に広めたりもしている。

だから私は、今の私にできることで、できる範囲で動くことを決めた。そしてその結果、私は今ここにいる。

あなたは、どんな世界を望んでいるだろうか?もういちど自分に問いかけてみてほしい。そしてその答えがおぼろげにでも見えたら、あなたの旅の始まりだ。その世界を実現できるのは、あなたをおいて他には、いない。