いずれ、霊媒師は「技術職」のひとつになると予測している

この世には様々な「技術」を持った方々がいる。そしてその多くは「修練」によって身につけ、育んでいくことができる。逆に言えば、どんなことでも最初から完璧にできるひとなどいない。たとえば日本人ならほとんどのひとが「読み書き」の能力を持っているが、これは世界的に見て「当たり前」のこととは言えない。幼いころからの「教育」のなかで培われたものである。

どんなこともある程度以上の境地に至るためには「才能」が必要になってくるのも一面の真理ではあるが、ひたすらやり続けていればそれなりの成果は残せる。ただ、自分が好きでもないものはやり続ける気にはなれないだろう。つまり、自分の「才能」を見つけたければ、自分がなにをやりたいのかを考えてみればいいということだ。「やり続けられる」ということそのものが才能なのであり、やり続けられればある程度のところまではたどり着ける。そして、なにもその分野で「最も優れた存在」にならなければ役割を果たせないわけではないのだから、自分の関心と喜びに従って歩んでいけばいい。なによりそれは自分の人生を楽しくしてくれる。そしてこのことは、「霊媒師」についても当てはまるのである。

私たちは本来誰でもが「霊媒」(霊媒体質)なのであり、それを正しく扱う知識と教育が為されていないから、なにもわからなくなっているだけなのである。将来的には、誰もが異次元の存在と交流できるようになるのだが、やはり本気で関わろうとするなら、それにも「修練」が必要だ。逆に言えば、その「修練」さえ積めば、誰でもある程度のところまでは「技術」を高められるのである。その意味で、私はいずれ「霊媒師」(修練を積んだ霊媒)が「技術職」のひとつとして見なされるようになるだろうと予測している。

では、霊媒師にとっての「技術」とはなにか?まず挙げられるのは、

「自己の身を守ること」

である。多くの霊存在と関われば関わるほど、ありとあらゆる想念に影響されることになるのだが、その結果自分を見失ったり、生きる気力を奪われたりしていては文字通り身が持たない。だから霊媒師は、自分の守護霊との関わりを深めたり、人生が喜びを見出すためのものであるということに対する認識を深めたりなどして、できるだけ穏やかな想念を保てるように修練を積む必要がある。

また、霊媒師は関わってくる霊存在に対して、

「臆せず話ができる度胸」

を持っている必要がある。彼らのなかには私たちに「取引」を持ちかけてきたり、「脅し」をかけてきたりする存在もたくさんいる。それに対して簡単に心を折られていれば、相手が喜びに変わることができなくなるだけでなく、自らの気力も削られてしまう。たとえばこの世界に負の想念を送り続けている霊団は未だに数多くあるのだが、これに対してきちんと「自分の意見」を言えるようになるのが霊媒師の務めでもある。なお、これに対して「腕力」は一切関係がない。霊存在と相対するのに必要なのは「心の強さ」だけである。だから、最後には「度胸」がモノを言う世界なのである。

あとは、

「なるべく大勢の存在の話を聴く」

こともお勧めしたい。霊存在はみな「自分の想い」のなかで生きているので、自分の世界観に対してある意味絶対の自信を持っている。だからたとえば、

この世は地獄だよ。だって俺が生きていたときはいいことなんてなにもなかった。たとえばあのときは……

というように延々と語るひとも出てくる。そうすると、それはそれでかなりの「説得力」を持っているので、そのひとだけの話を聞いているとそれが正しいようにも思えてくる。しかしだからといって、そのひとをそのまま暗く哀しい世界に放っておきたくもない。それなら違う霊にもたくさん話を聴いてみればいいのだ。そうするとまったく違う観点を知ることができるので、それを悲しんでいる相手に伝えることができる。端的な例で言えば、「自分が世界の支配者だ」とか、「来年には地球は隕石の衝突で消滅する」などと言い切るひともいるのである。それを鵜呑みにする前に、いろいろなひとの話を聴いてみるといい。あるいは自分自身の「直感」を働かせてみるといい。そんなことが「デマ」であることはすぐにわかるだろう。そうやって、ひとつひとつ「真実」を追究していくといい。それをしないと、知らず知らずのうちに「主体」を失い、ある特定の霊団に使われている存在になってしまう。その霊団が善意でなければ、苦しみを生むことにもなりかねない。だからこそ、このような態度が非常に重要なのである。

しかしこのように書いてはみたものの、私自身も多くの方々の手助けのお陰で何とかこの道を歩むことができている未熟者である。初めは恐怖が先立っているだけで余裕もなく、明日のいのちすら不安になる毎日だった。しかし今になってみれば、私はこの世界と関わりを持つことで多くの学びをいただいた。霊存在との関わりは、死ぬまで続けていくことだろう。最初は必ずしも自分の意志ではなかったのだが、今では自分がこう在ることを「選択」しているのである。楽しいことばかりではないが、嬉しくて涙を流すようなことも多々ある。

だからもし、あなたがなにかのきっかけで霊存在との関わりを持つことになったら、自分を大切に、ゆっくり歩んでいってほしい。いずれきっと、面白い景色も見えてくる。それに少なくとも、あなたはひとりではない。そのことをわかってくれたら、私にとって、これ以上の喜びはないのである。